カントン包茎について
カントン包茎とは、平常時には包皮を無理に剥けば多少の亀頭の露出は可能な状態の包茎を言います。しかし包皮の出口が狭いため、無理にむいたりすると、包皮口が亀頭の根元を締めつけ元に戻すことができなくなります。そのままにしておくと皮が戻らなくなり、大きく腫れてしまうこともあります。
カントン包茎で性行為を行うと狭い包皮の部分が裂けてしまったりする恐れがあるので要注意です。カントン包茎は、多くの場合包茎手術を行う必要があります。性交渉が出来ないということであれば早めに手術が必要になります。
カントン包茎の問題点を教えてください
狭い狭窄輪が存在するために包皮に傷が付きやすく包皮炎の原因 となりやすいという特徴があります。
締め付けがきついと陰茎がむくみ、亀頭の循環不全を起こすことがあります。この場合は緊急手術が必要になることもあります。
カントン包茎は自分で治せますか
包皮の狭い絞扼輪を少しずつ広げて、剥けやすくしようと、試みている方がいらっしゃるようです。少しずつ広げていけばいつかは包茎が治りますかと質問をいただくこともあります。しかし当サイトではこの方法に効果があるか否かに、お答えする情報は持っておりません。もしこの方法をどうしてもやってみたいということであれば、自己責任の上と言うことになります。更に全員が上手くいくわけでは無いということを理解して、トラブルが起こったら、すぐに専門医の判断を仰ぐことを警告させていただいています。
カントン包茎の治療方法
カントン包茎は、単純に亀頭を露出することはできませんので、まず、絞扼輪という包皮口が狭い部分に背面切開をいれて狭い所を解除します。その後は仮性包茎の手術と基本的には同じで余剰包皮を切除します。できるだけ傷が亀頭直下になるように縫合しますが、絞扼輪の位置や包皮の余り具合によっては亀頭直下で縫合出来ない場合もあります。その様な場合には、仮性包茎よりも難易度の高い手術になる場合が多く、治療時間が長くなります。
カントン包茎の包茎手術
術前
術直後
28歳、独身。カントン包茎、包茎手術
絞扼の強いカントン包茎の症例です。元々、剥けづらかったために、剥いた事がなかったものの、風俗に行って強引にむかれ、戻らなくなってしまったようです。医学的知識もなく、どうして良いか分からなかったために、2週間様子を見ていたものの、改善する様子は無く、むしろ痛みが増強し我慢できなくなり、包茎手術を決意されました。包皮の絞扼が強く余剰の包皮は腫れていました。絞扼輪を除去し、腫れあがった包皮は切除しました。普通の状態になり安心していただけました。カントン包茎の状態になった場合、自己整復を試みられる方がいらっしゃいますが、このようになると自己修正は、まず無理です。包茎治療が必要になるケースも多く、素人判断は危険です。早めに専門医を受診することをお勧めしています。
カントン包茎の包茎手術
術前
術直後
29歳 独身。カントン包茎、包茎手術
陥頓包茎で、元々剥け難かった症例です。自分で包茎を治そうと強引に剥いたところ、今度は戻らなくなってしまいました。少しずつ腫れてきて、痛みが増強したために不安になり御相談頂きました。強い絞扼があり、陰茎が締め付けられ、包皮の一部は皮膚壊死を起こしていました。包皮の循環が阻害され絞扼輪から先の包皮は腫大していました。余剰包皮の絞扼輪を含めて切除し、亀頭を露出させました。症状や痛みが、劇的に改善し安心していただけました。包茎を自分で治そうとして、強引に自分で剥く方がいらっしゃいます。少しずつ剥けば、狭窄部位が伸びて、剥けやすくなると信じてそれを実行されているようです。狭窄が強い場合、自分で処置することは危険を伴うことを理解してください。陥頓包茎を、強引に剥いた場合、戻らなくなることがあります。しばらく様子を見ていても、却って腫れが強くなり、痛みが増強します。自分で整復することはまず無理なので早めに専門医療機関を受診する必要があります。